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古来の地震大国であり、台風の襲来も日常的なわが国では、自然災害による避難所生活を強いられることも少なくありません。2011年の東日本大震災は、約28万棟の住宅損壊と避難者約47万人(発災直後)をもたらし、仮設住宅等への入居は約12万4,000戸に及んだといいます。こうした災害においては住居の損壊だけでなく、避難生活という環境の変化がもたらす健康被害も軽んじることはできません。
そんな被災地における「エコノミークラス症候群」の健診活動をなさっているのが新潟大学の榛沢和彦先生です。榛沢先生は、2004年の新潟県中越地震で肺塞栓症による死者が出たことをきっかけに、被災地での車中泊経験者や避難者のエコー検査を行い、避難生活の劣悪な環境とエコノミークラス症候群との関係を突き止めました。当社では、パセーサによる血管指標AVIや血圧の測定を通じて健診活動の支援をさせていただいています。
エコノミークラス症候群の発症リスクは発災直後だけでなく、10年以上残存することが研究によって明らかになっています。榛沢先生の研究では20年近く経過しても震災後にできた血栓が消えない人がいることがわかりました。そして、そうした人に循環器疾患や脳梗塞が多いとのことです。
現在の日本の避難所体制や環境整備はまだ十分ではありませんが、エコノミークラス症候群の発症リスクを低減する方法は明らかになっています。つきましては、年々甚大化する各地の自然災害や、予測される関東直下型地震や東南海地震における短期・長期の人命・健康被害をできるだけ軽減するためにも、多くの方々に榛沢先生の活動をご支援いただき、広く周知にご協力いただければと思っております。
【最近の活動の様子及び今後の予定】
・2022年長岡防災フェア
◆新潟大学 榛沢和彦先生 エコノミークラス症候群の検査2022年
https://www.youtube.com/watch?v=XBcLmI2EonM
・2023年のDVT検診日程
8月27日 新潟県柏崎市 市民向けDVT検診
9月23-24日 長岡防災フェア2023
10月13日 陸前高田市 市民向けDVT検診
10月22日 十日町市 市民向けDVT検診
11月12日 小千谷市 市民向けDVT検診
◆学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」にて支援募集
https://academist-cf.com/projects/314
◆避難所・避難生活学会
https://dsrl.jp/