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会社創業のきっかけ-その3-
2024/4/1
私は過去にパイオニアという音響・映像機器メーカーに2年ほどお世話になった経歴があり、その関係で独立後も1990年代初頭から薄型ディスプレイの仕事をいただいていました。プラズマディスプレイは残念ながらLCDとの競争に敗れ、すべてのメーカーが撤退してしまいましたが、自己発光型のディスプレイである反応速度の速さや大型化のし易さ、高いコントラスト比など、TV局の基準モニターなどにも採用される高画質が特徴でした。一方で高精細化や消費電力などの点で、当時の技術では限界がありました。
そのプラズマディスプレイの用途開発ということで、教育用のディスプレイにタッチパネルを付けた電子黒板(電子情報ボード)の開発を1998年から手掛け2000年には量産へこぎつけました。これは赤外線をX-Yにスキャンして光の網目を作り、指などで遮光された座標を計算してPCへ転送する機器でした。電気は目には見えませんが、赤外線も見えないため、このタッチパネルで書いた描画の反応が悪かったり、直線が揺らいだり、日差しが当たると書けなくなってしまったりと様々なトラブルが発生しました。目に見えない電気や非可視光の挙動を想像しながら課題を解決していった経験は、その後、目に見えない生体情報を取り扱う医療機器の開発にも役立っていると思います。