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「アルツハイマー病と血管の健康」
2023/6/14
      

 今でも「お父さん、呆けちゃった?」なんて軽口を叩くこともあるくらいなので、元々、少々の物忘れを「病気」として扱うことはあまりありませんでした。しかし、人々の平均寿命が延び、高齢化社会が進むとともに現代の問題として語られるようになりました。それは社会だけでなく身近な問題でもあります。たとえば、愛する家族のことがわからなくなったら悲劇でしょう。近年はそういった「認知症」をテーマにした映画も数多く作られているので、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。


 それまで「痴呆症」と呼ばれていたのを「認知症」と言い換えるよう提唱されたのは2004年のこと。記憶や認知能力の低下がもたらす影響が無視できないものになり「病気」として真剣に考えるようになりました。ちなみに「認知症」という言葉は固有の病名ではなく症状一般を指しています。なので、原因はさまざま。認知症を引き起こす疾患には「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」などがあり、これらを3大認知症と呼びます。中でも認知症例の半分以上を占め、加齢ともつながりの深いのが「アルツハイマー型認知症」いわゆる「アルツハイマー病」というわけです。


 アルツハイマー病は進行性の脳疾患で、記憶や思考能力が徐々に失われ、日常生活を送るのも難しくなるという恐ろしい病気です。ただ、近年の研究によって疾病の仕組みも解明されつつあります。そこで注目されているのが「アミロイドβ」というタンパク質の一種。アミロイドβは脳内で作られ通常は脳のゴミとして排出されるのですが、時に排出されにくくなることがある。すると、残存したアミロイドβが脳の血管に付着してその機能を阻害し、酸素や栄養を運ぶことができない。結果、脳の毛細血管や神経細胞があちこちで破壊されてしまう。そう、問題は、脳の神経細胞と切り離すことのできない血管の健康なのです。


 こうしたことから、アミロイドβを減らす薬や、血管の機能改善をうながす治療法も開発されています。そして私たち自身の健康管理という意味で大事なのは、やはり「血管」の健康。運動不足の解消でアミロイドβの蓄積が抑えられるというのは研究で明らかになっているそうですし、高血圧や脂質異常が血管を硬化させ老化につながるのはご存知の通り。血管の健康から脳の健康へ。日々、血管の状態を測定して身体のメンテナンスを心がけましょう!

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